APUは国内外で商標権、ブランド、著作権など多様な形態の知的財産権（IP）を所有しており、法律の規定に従い権利の保全に最善を尽くしています。しかし、第3者による意図的な権利侵害により、企業やブランドイメージの低下、事業価値の毀損を招く恐れがあり、これは当社の経営成績に否定的な影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社は保有する知的財産権の管理、新たな知的財産権の取得に際して適切な契約締結および管理を実施するとともに、第3者による権利侵害の有無を綿密にモニタリングし、専門家を活用した調査・情報収集を継続的に実施しています。

APUは韓国と日本を拠点にベトナム、タイ、中国などで積極的に海外事業を展開していますが、海外事業の領域が拡大するにつれ、現地での天災、政治・社会・経済情勢の急変、為替変動、知的財産権訴訟などのリスクも増加しています。これに対応し、当社は経営活動の拠点を特定の国や地域に過度に集中させることなく、複数の国や地域に分散し、各地域の拠点と緊密にコミュニケーションを取るほか、現地の取引先や機関から価値ある情報を収集しています。また、海外事業におけるリスクが発生した場合には迅速かつ適切に対応できる内部マニュアルおよびシステムを整備しています。

APUは成長戦略の一環として国内外プロジェクトへの投資を進めていますが、予想を超えた投資環境の変化により経営および財務状況の悪化が発生するリスクがあります。これに対し、当社は事前にプロジェクト企画に関する詳細な事実確認や投資効果とリスクを専門家によって十分に検討し、投資条件と手続きに関する綿密な計画を策定した上で投資を進めることでリスクを低減する対応を行っています。

当社または取引先の管理不備などの責任により品質低下のリスクが発生する可能性があります。これは企業・ブランド・事業価値の低下や追加的な費用負担を招き、業績悪化のリスクをもたらすため、APUは全ての事業分野のプロジェクトにおいて厳格な管理基準を設定し、これを遵守することで品質管理に万全を期しています。

多様な事業分野および地域で展開されるプロジェクトの特性上、取引先の信用問題による損失や契約破棄などのリスクが存在します。これに伴い、APUは大規模な取引や投資の場合、取引先の経営状況および信頼性を定期的に確認し、継続的にモニタリングする取引先管理体制を強化しています。

事業分野が多様化しプロジェクトの領域が拡大する中で、ハッキングや内部者による犯罪行為に起因する情報流出が発生し、企業の社会的信用低下や費用負担を招くリスクがあります。当社は情報システムのセキュリティを徹底的に強化するほか、個人情報について個人情報保護法のガイドラインを策定し、全役員・全従業員を対象に定期的な教育を実施し、パートナー企業にも周知するなど、情報管理体制を強化しています。